高校生のときに初めて秋葉原に来て、そのカオスな雰囲気が好きになった。
地方出身で初めて1人で東京旅行に来たのだが、東京のことは何も知らず、知っていることと言ったら東京スカイツリーと秋葉原だけだった。
そこで今まで見たことがないカオスさが強く印象に残ったのを覚えている。
当時はアニメもアイドルもガジェットもどれも対して興味はなかったのだが、ともかくそこにいる人の熱気がなにか尋常ではないことが伝わってきた。
20代前半のときに仕事の関係で秋葉原に住んだ。
住むことでより秋葉原がどういう街なのか理解が深まった。
同時に、なぜだかわからないのだが、高校生のときに見た秋葉原よりカオスさが薄れている様な気がして少しさみしくなった。
今は千代田区に住んでいて秋葉原からは離れたのだが、たまに足を運ぶととても落ち着く。
一言でいうと「どんなことでも、誰でも、なにかに熱中して好きなことに熱中することが許される街」な点が気に入っている。
つまり文化を育むための土壌になることができる街だ。
文化は人が生きて、死んでいく中で残すことができる最上のものだ。
私自身秋葉原の特定の文化が好きということではない。
その土壌としての街が好きなのだ。